北海道地区における塩ビサッシリサイクルの
今後の展望を探る〜II〜シンポジウム

日時 2013年9月2日(月) 14:00〜17:00
場所 北海道立道民活動センター 4階
主催 樹脂サッシ工業会 一般社団法人 日本サッシ協会 塩ビ工業・環境協会
後援 北海道庁 北海道経済産業局 公益社団法人 北海道産業廃棄物協会

このほど樹脂サッシ工業会、日本サッシ協会、塩ビ工業・環境協会による、北海道における塩ビサッシリサイクルの取り組みと今後のリサイクルシステムの方向性や展望をディスカッションするシンポジウムが北海道立道民活動センターにおいて開催されました。

このシンポジウムは2010年の第1回目に引き続き2回目の開催。当日は塩ビサッシメーカー、ハウスメーカーをはじめとする関連団体より106名が参加し、熱心に耳を傾けました。また会場入口では実際にリサイクルによって再製品化された部材のサンプル等も展示いたしました。

シンポジウム前半は10年間にわたる塩ビサッシのリサイクルへの取組みを報告。後半ではパネリスト6名によるパネルディスカッションを行い、多角的な見地から今後の事業化における問題点、展望について活発に意見交換しました。

最初の基調講演では東京大学大学院新領域創成科学研究科の清家剛准教授から「日本および諸外国のリサイクルの現状」と題し、塩ビサッシ先進国であるEUにおける自主的な塩ビリサイクルへの取組みの実態と日本におけるリサイクルの今後の課題について報告。

具体的な実態例としては、塩ビサッシのリサイクルに関してはドイツにおける取組みを、板ガラスに関してはオランダの例を、建材リユース事例として中国、イギリス、アメリカとグローバルな視点からの分析していただきました。今後の課題として、リサイクルとしての流通するためのエンジン・コスト等の議論の必要性を説いていただき結んでいただきました。

次に北海道立総合研究機構北方建築総合研究所の松村宇研究主査より「北海道の建設産廃の調査について」と題し建設混合廃棄物の処理の流れから、実態調査および北海道におけるリサイクルの課題と、北海道という地域性を生かした先進的な取組みの有用性を基調講演していただき、今後の技術開発・社会的しくみづくりの基盤情報の必要性について結んでいただきました。

前半最後は大信工業の村上敦亮リーダーが塩ビサッシリサイクル合同WG(ワーキンググループ)の10年にわたる活動を発表。塩ビサッシリサイクルの技術の確立、そしてリサイクル材に市場価値を持たせるためのコストの削減、用途開発の検討、アジア市場への拡大とリサイクル事業の着実なステップと今後の検討課題を報告していただきました。

後半はパネルディスカッション「北海道地区における塩ビサッシリサイクルの今後について」と題し清家剛准教授を座長に意見交換しました。パネリストは経済産業局の伊藤譲 環境・リサイクル課 課長、北方建築総合研究所の松村宇 環境科学部 研究主査、北海道産業廃棄物協会の大友広明 中間処理部会長、日本資源技術の宮本政博 代表取締役、塩化ビニル管・継手協会の石崎光一 部長、塩ビサッシリサイクル合同WGの村上敦亮リーダーの6名による意見交換でした。

大友広明会長からは十勝における建築廃棄物のリサイクルとして廃石膏ボードの活用例の紹介(牛舎等)やコンクリートの中間処理システムとその活用例(道路の基礎材)の発表があり、循環型システムの成功例が語られました。

宮本政博社長はリサイクルよる経済活動への貢献という視点で意見を述べました。埋立てなしのリサイクルによって新たな経済活動が生まれ、樹脂サッシの場合、事前選別作業員として2020年には67名の新規雇用が生み出せると予想。また物流の活性化による経済活動への貢献にも言及しました。

経済産業局の伊藤譲課長は循環型社会構築の必要性、そのための各リサイクル法体制の紹介、北海道における一般廃棄物、産業廃棄物の現状について説明。業界の自主的な取組みへの期待も述べました。

塩ビサッシに先駆けてリサイクルシステムを構築した塩化ビニル管・継手の現状を石崎光一部長から説明いただき、ダイオキシン問題、環境ホルモン問題への危機感によりリサイクル活動をスタートした経緯、リサイクル事業への啓蒙、海外マーケットの拡大についても述べられました。

その後、ディスカッションに移り、リサイクル事業の推進課題として、国の補助による事業化、あるいはメーカーの自主的な事業化、生産量に応じた数値義務など、その方向性に関する意見が交わされました。また大型トレーラーによる流通が適している北海道の優位性を生かす取組みも検討。今後塩ビサッシの排出がいち早く増大することが予想される北海道がリサイクルの先鞭をつけるその必要性を参加者に伝えることができました。 最後に座長の清家剛准教授より、地域における利を生かした、北海道らしいリサイクル活動を目指すことによって今後の塩ビサッシリサイクル活動の成功に繋がる事が、今回のシンポジウムを通じて見えてきたとの結びをいただき閉会といたしました。 関係各位のご協力、ご支援の下活発なシンポジウムとなったことを紙面をお借りしてお礼申し上げます。